みなさんは、自分が嫌になることってありますか?
みんな大なり小なりあると思うんですけどね。
僕ぁ自分のダメさ加減にうんざりですよ。
ブログ書くつもりがYoutube見て終わったり、
読書するつもりがYoutube見て終わったり、
勉強するつもりがYoutue見て終わったり…
いや自分、どんだけYoutube好きなん、と。
いい大人がすることかいな、ほんまに。
そんな自分に対してがっかり気味な方におすすめしたい本がございます。
それがタイトルにある「自分とか、ないから。」です。
この記事は本の要約とか、僕の感想なのでネタバレが多分に含まれます。
「フラットに読みたいぜ!」という方はページをそっと閉じてAmazonか楽天へGO!
この本を読めば、きっとあなたも救われる(?)ことでしょう。。
いやまあ少しは気が楽になる…はず。知らんけど。
自分とか、ないから。とはどんな本なのか
本のタイトルからして、あれこれと悩んでいる人に対して
「しゃらくせぇ!しょうもねぇことで悩んでんじゃねぇ!」
と言わんばかりの勢いを感じます。
しょうもない悩みとか打ち明けたらゴリゴリに説教されそう。

おぉん?
何を隠そう、僕も書籍のタイトルに惹かれてジャケ買いならぬ「タイトル買い」したクチです。
実際はそんなハードボイルドでスパルタな内容ではなく、むしろハートフルだから安心してください。
さてこの書籍、サブタイトルに「教養としての東洋哲学」とあります。
そう、これは哲学の本です。
「哲学」と聞くと、やたらと抽象的で「何言ってるかわかんねぇ」的なものを想像する人も多いでしょうけど、この本も例外ではありませんw
とはいえ、著者の体験談をもとに、東洋哲学をなるべくわかりやすく、かつ身近に感じられるよう小難しい表現は使わずポップに説明してくれてます。
言うなれば、難解な専門用語ばかりで学生は単位をもらうためだけに出席しているような大学教授の講義じゃなくて、小中学生でも興味を持てるよう、おもしろおかしいお話にしてくれているんです。
個人的に非常に好感が持てます。読みやすさって大事。
「哲学」っていうだけでもうハードル高いからね。
本の内容
で、本の内容を簡単に説明すると、
社会的に失敗し無職の引きこもりになった著者が、東洋哲学と出会い「自分とは、生き方とは」について学び、すごい気が楽になった。
という話です。たぶん。

著者もまえがきで言ってますが、これはエッセイです。
「東洋哲学はすげーから、お前らも信者になれ」みたいなことは言われないし、怪しい壺とか聖水を通販で買わされるようなこともありません。
一般人でも名前だけは知ってるような東洋哲学の偉い人7人の生い立ちや思想を紹介し、著者なりの解釈を入れて「悩み」との向き合い方みたいなものを教えてくれます。
東洋哲学の中でも主に仏教が中心ですが、空(くう)、道(タオ)、禅といった概念について知ることができます。
この本を読んだからといって悟りを開けるわけじゃないし、ニルヴァーナしちゃうこともないし、インドへ自分探しの旅に出ちゃうこともありません。たぶん。
そんなライトな「東洋哲学を紹介するよ」くらいのノリです。
登場人物
本の中で紹介される人物は、
・ブッダ
・龍樹
・老子
・荘子
・達磨
・親鸞
・空海
です。
東洋哲学における、オールスター。
「なんか知らんけど、名前くらいは聞いたことある」方々です。
あ、龍樹は名前も知らんかったわ。
彼らがどのようなバックボーンを持っており、何を思い何を成し、どんな哲学を持ったのか。
ここでは詳しくは書きませんが、「へーそういう人だったんやな」というのがよくわかります。
感想
ここからはこの本を読んでの僕の感想を書いていきます。
良いところ
まずもってポイントは、著者が「社会的に”はじかれた人”」だったこと。
無職で引きこもりですからね。
そんな著者だからこそ、自分とか生き方みたいな悩みに向き合うことで読んだ人に共感が生まれるわけです。
同じような境遇の人にとっては、もしかしたらこの本が救いのきっかけになるかもしれません。
これがイケメンで札束の風呂に入って美女をはべらせてる奴だったら「お前が何に悩んどんねん」ということになる。
大体、本書いてる人って偉い人だったりするじゃないですか。
どこぞの大学の教授だったり、学者だったりコンサルやってたり。
すでに元からなんか肩書きがあったりするのよ。
自分とか生き方とかで悩んでないのよ。いや知らんけど。
あと、東洋哲学の入門書としてもいいと思います。
「哲学って難しそう」というとっつきにくいイメージを払拭してくれてます。
文体も書籍っぽくなく、ブログみたい。
この本をきっかけに、東洋哲学にどっぷり浸かるのもよし、西洋哲学との違いを考えるもよし。
(まえがきでちらっとだけ西洋哲学の話も出てきます)
今まで哲学に全く興味が無かった人にとっても、単純に読み物としても面白いと思います。
冒頭に著者が「これはエッセイ」と言っているように、偉人の哲学の解釈は著者によるものです。
なので偉人たちが意図したものとは違うかもしれないし、東洋哲学をガチで研究している人の意見とは食い違うこともあるかもしれない。
でもそれでいいんです。
この本の目的は東洋哲学を正確に伝えることじゃないからですね。
正確でなくとも、悩みが軽くなれば結果オーライ。
そういうことだと思います。
注意点
この本を読んでいると、「悩むことの無意味さ」とか「あきらめること」とか「ありのまま」とかいった話が出てきます。
ここを曲解というか、言葉の通りに捉えてしまわないことは注意すべき点かもしれません。
もし仮に無職で引きこもりで親のスネかじって生きてる人がこれを読んで、「自分はこのままでええんや、ほなおやすみ」になってしまうのはちょっと違うと思うんです。

別にこの本では「働かなくていいよ」とかそんなことは言ってません。
虚無感とか生きづらさといった悩みを解消するための手助け的なものであって、現状の問題を先送りにしたり問題自体を無かったことにするのとは全く意味が違います。
まとめ
この本が「僕の人生に何か大きな影響を与えるか?」と問われると、今のところはそこまでのインパクトは無さそうです。
でも未来はわかりません。
この本の内容は僕の頭の中で1つの点(情報)としてストックされ、将来別の点と繋がるかもしれないですから。
もしかしたらニルヴァーナしちゃう可能性だって秘めてるんです。
ヒャッハァ!
東洋哲学に興味が湧いた方は、ぜひ読んでみてください。

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